あゆまから紹介を受けました根鈴です。そんな余生やだよ。でも一緒にキャンプ行こうね。
春に蹴上の桜を横目に宇治に向かい、夏に盆地特有のジメジメした暑さに悶え、秋に日暮れの早さと終わりゆく一年に哀愁を覚え、冬に冷たい風が吹くなか残りの練習日数を数え…と繰り返しているうちに、気づけば四回生になってしまいました。11月に院試を控え、いよいよ真面目に講義に顔を出すようになり、日々授業と部活に忙殺されています。ブログには気の利いた小話の一つ二つを書くべきだと思っているのですが、締め切りはとうに過ぎ、凝った文章をしたためる猶予もなく、下宿で昼寝ばかりしていて語るようなことも思い浮かばないので、安易ではありますが、自分の好きなものを紹介することにします。
部のスケジュールに誤ってライブの予定を登録してしまった「箕面でジャズ」事件などから部内の方々はご存知かと思いますが、私はジャズが好きでよく聴いてます。今回は僕の好きな曲をいくつか紹介しようと思います。
ジャズの曲はこ基本的に最初にテーマ(決まったメロディ)があり、その後各楽器がアドリブソロを演奏し、また最後にテーマ、という流れになっています。パフォーマーのその時々の感情を音にのせたアドリブソロや、それに阿吽の呼吸で合わせる他のメンバーのサポートに、楽器を介した対話のようなものが感じられて、スポーツ観戦に似た楽しさがあります。
1.Days of Wine and Roses - オスカー・ピーターソン・トリオ
その優れた技巧から「鍵盤の皇帝」と呼ばれたピアニスト、オスカー・ピーターソンのピアノトリオによる演奏。曲は、『ティファニーで朝食を』の「Moon River」で有名な作曲家ヘンリー・マンシーニによる、『酒とバラの日々』という映画の主題歌です。美しい旋律が3分間にぎっしり詰まっていて、ひたすら心地いい音が聞こえてきます。優雅な休みの日の午後に聴くととてもご機嫌になれそうです。この曲は『We Get Requests』というアルバムの2曲目なのですが、収録曲全部めちゃくちゃいいのでおすすめです。
2.I’ll Close My Eyes - ブルー・ミッチェル
この曲はピアノのイントロから始まるのですが、宝石のようにキラキラしていて、美しくてうっとりしてしまいます。トランペットソロも、明朗ながらどこか哀愁漂うような響きが絶妙で心地よいです。練習が終わった後の帰り道で聴くと、気分が良くなってどこか遠くまで寄り道しちゃいそうになります。
3.I Remember Clifford - リー・モーガン
交通事故で25歳にして亡くなってしまった天才トランペッター、クリフォード・ブラウンを偲んで、かつてブラウンと同じバンドにいた旧友ベニー・ゴルソンが作曲し、ブラウンの再来と呼ばれたトランペッターのリー・モーガンと一緒にアルバムを作る際に演奏するよう勧めたそうです。
テーマのトランペットとサックスのアンサンブルが美しいです。少し暗い雰囲気で、でも前向きな感じもあって、気分が晴れない時やうまくいかない時に聴くと、なんだか励まされているような気がします。
4.Waltz for Debby - ビル・エヴァンス・トリオ
ピアニスト、ビル・エヴァンスのトリオによる演奏。ベースがピアノのサポートに徹するのではなく、高音域を使いながらメロディを奏でるように演奏しています。ピアノとベースの絡み合うかのような絶妙な調和が心地よいです。
この曲はライブ録音なので、観客の話し声や食器の音、笑い声なんかも入っていて、自分もライブ会場にいるような気分になれます。ちなみに、ライブ会場はNYのジャズクラブ「ヴィレッジ・ヴァンガード」。あのヴィレヴァンの名前の由来です。この曲は、ジャズで一番たくさん聴いたと思います。アルバムを通して静かで抒情的な演奏が揃っています。静かな夜に聴くと一人の世界に浸れます。
次は一緒にご飯に行った帰りに鴨川でジャズを聴きながらチルし、川端通でストリートジャズライブを楽しんだ山本です。