部員のリレー日記

鴨川とトンビとスイカバー

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 最弱王宮崎から紹介がありました宮原です。彼の説明を補足すると、彼は超カウンターサッカーで最終ラインでボールを奪取してそのまま超ロングフィードを蹴ってウイイレ最速のムバッペで追いかけるというものです。一方の僕は組み立て型で、クロスにミドル、ゴール前の崩しなどをバランスよく状況を踏まえながら相手に読まれないようにプレーしています。まだ未完成なので最近は負けがかさんでいますが、その伸びしろの差は一目瞭然で、MFを無視したサッカーなどに未来はありません。一ヶ月後には彼は何十連敗もして地獄を見ていることでしょう。その時は世界中のMFに心から謝罪し、悔い改めてください。

 僕のはなしに移ります。前主将の貴一さんが東京へいってしまい、ついに僕は唯一の西の民(鴨川の西に住んでいる人)となってしまいました。西の民は毎朝出町柳の橋を渡って鴨川を越え登校します。一見デメリットのように見えますが、僕はこの川越えがとても好きです。晴れの日の朝に、橋を渡る前にあるパン屋さんで買ったメロンパンを頬張り、ちょうどデルタで合流する鴨川の水が朝日で輝く風景をバックに、一度自転車から降りて伸びをすると本当に爽快で、課題提出を5分遅れて単位を落としたことや、ウイイレで理不尽な判定により1点差で負けたことなど、ありとあらゆる嫌なことが吹っ飛ぶのです。良い所まみれです。

 しかし、メッシの身長が低いように、キムタクの顔がデカいように、この世に完全無欠なものは存在しないのです。西の民の場合は鴨川のトンビです。

 トンビというのは本当に凶暴な鳥で、僕はメロンパンを一回、バターあんぱんを一回、後ろから飛んできて口に運ぼうとしていたところを奪われたことがあります。毎回本当に不快な気持ちになり、とても腹が立ちます。しかしだからと言って、橋の上で食べるのをやめるとたかが鳥ごときに負けたようなので、僕は作戦を練りました。橋を渡り始める前に周囲にトンビがいるかを確認することで、おそってくるかもしれない相手を事前に察知し、取られる直前で食べ物をよけ、突き出したその鋭い爪にゴミが入ったビニールを引っ掛ける。これでトンビもかなり気を悪くして、僕の完全勝利です。

 部活でくたくたに疲れたある夕方、大好きなスイカバーを食べながら橋の側の横断歩道を渡り始めた時、戦いは突然やってきました。今度は前方から低空飛行で僕にむかって一直線で飛んで来ていました。僕はすぐさま察知し、その場で身構え、頭をフル回転でその状況をさっと整理しました。左手にもったファミマのビニールにはスイカバーだけならずおにぎりのゴミも入っていてトンビにくらわす気わるさは大。右手で口元あたりに持っていてた敵の目標物スイカバーは危ないので顔から少し離してセット。準備はすべて整い、あとはタイミングを見逃さないだけ。トンビがぐんぐん迫ってきて、右手のスイカバーを思いっきり下げながら、頭の中で勝った!と叫びました。しかし、次の瞬間、隣からブッ!!と爆音のクラクションが鳴り響きました。反射的に開いた手からはスイカバーが飛び出し、赤信号の横断歩道の上に砕け散りました。

 信号が変わることを見落とした僕の完敗でした。それともそこまでトンビは読んでいたのか。現在はまた作戦練り中です。次こそは倒します。関係ないですが宮崎も倒します。

次はうんちをしたくても下宿にウォシュレットのない笹井くんです。

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