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イギリスラグビー留学記 最終回 (2014年度 副将・BKリーダー 田中岳)

2015/01/09

こんにちは。
昨年末に引退した、4年生の田中岳です。
様々な出来事があった英国留学も、約2年前の話になり詳細な記憶がやや思い出せない状態ではありますが、その中でも強烈な記憶として鮮明に残っている出来事があります。
僕にとっての留学生活最後にして最大ともいえるこの出来事は、「オランダ遠征」でした。

 
ケンブリッジ大学には、すでに以前の体験記で書かせてもらったと記憶していますが、複数のカレッジが存在し、その各々にラグビークラブが存在し、彼らは毎年春に行われる "Cuppers" と呼ばれる大会で凌ぎを削るのですが、それとは別に「ケンブリッジ大学」という1つのチームで試合を行うこともあり、その代表例が毎年12月に行われる、宿敵オックスフォード大学とのバーシティマッチであります。
本体験記第一弾で紹介した通り、僕はダウニングカレッジでラグビーをし、Cuppers にも出場させてもらいましたが、それとは別に上記のような「ケンブリッジ大学」単位のチームでもプレーさせてもらう機会があり、それがオランダ・ライデンへ遠征しライデン大学との試合に出場したことでした。

 
留学生の自分が、第三国へ遠征しに行くということは奇妙な体験でした。

 
例えば移動中のバスでは、退屈凌ぎに、誰かが持参した「ゴッド・ファーザー」が流されていたのですが、留学中とはいえ字幕なしでは到底理解できないスピードの英語に、皆が喜怒哀楽を示す場面でも、一人「ポカーン」としている状況であり、全く退屈しのぎになりませんでした。

 
フェリーを挟んでイギリスからフランス、そしてオランダへと移動する中で感じたことは、
国境を越えた感覚がないな、ということでした。
特にフランスからオランダへの道のりは、ひたすら幹線道路を突っ走るというもので、
風景は「見渡す限りの農地。」といった感じでしたので、
「あれもうオランダに入ったの?」という具合でした。

 
その日は到着後短時間で練習を行い、その晩少し(いや、少なからず。笑)、お酒をたしなんで翌日試合を迎えました。
 
僕は、京大でも、それまでの留学中でも、主にフルバックをやっていましたが、
この日はなんとスタンドオフで出場し、しかもゴールキッカーを務めさせてもらいました。
移動中に見ていたゴッド・ファーザーも理解できないような人間が、
司令塔として周りの選手に拙い英語で指示を飛ばす、という経験はあまりできないものだと思いました。笑
 
敗戦に終わった試合内容は置いておき、
僕が最も素晴らしい体験ができたのは、
試合後のアフターマッチファンクションでした。

 
ファンクションには、選手や監督はさることながら、試合を見ていた観客も自由に参加しており、にぎやかに交流がはかられていました。
相手のスタンドオフが何故か日本人だぞ、ということで、相手チームの選手や監督が僕にも積極的に話しかけてくれ、また観客の中にも僕のプレーを見てくれていた人もいて話しかけてくれ、
大変有意義な体験ができました。
改めて、ラグビーには国境が無いのだなと思いました。

 
なお、このケンブリッジ大学-ライデン大学定期戦は、この時が第1回目だそうで、
これからも永く続くであろう定期戦の初回に参加できたことは光栄なことなのだなと思いました。

 
海外の場合はアフターマッチファンクションには非公式の二次会が存在しており(笑)、僕も 近くのパブに駆け込んで、
試合後にも関わらず、敵味方入り乱れて、朝までどんちゃん騒ぎをしたのも今となっては良い思い出です。

 
オランダでこのような素晴らしい体験をして、自分がこれまでラグビーを続けてきた動機は、
このように他人と喜びを分かち合える瞬間を体験できるからであり
試合の勝ち負けも大切だけど、そのような場にいるために必死に頑張る、
敵味方含め他人から認められるために頑張るのかなと思いました。

 
このような素晴らしい体験をもって、僕のイギリス留学体験は終わりました。
2か月はとても短くあっという間でしたが、
この間に経験した様々なことが、今の自分に生きているような気 がします。

 
このように乱雑な文章力しか持ち合わせていない僕に、
自分が体験したことを書かせて頂く機会が与えられてことに感謝しております。

 
これまでお読みいただき誠に有難うございました。